本を大切にしているのに、梅雨時期や雨の日が続くと湿気で曲がってしまうこと、ありますよね。お気に入りの本が反り返ってしまうと、見た目も悪いしページがめくりにくくなって困ってしまいます。
本棚にしまっていたのに、いつの間にか本がふわっと広がって曲がっていた…そんな時に役立つ、簡単にできる直し方と湿気対策を詳しくお伝えしますね。
本が湿気で曲がる原因とは?
本が湿気で曲がる原因は、紙が空気中の水分を吸収して膨らむことにあります。紙は木材から作られていますが、繊維が水分を含むことで伸びてしまい、乾くと縮む性質がありますよね。この性質が湿度変化によって何度も繰り返されると、本のページが波打ったり反り返ったりしてしまいます。
紙が湿気を吸って反り返る理由
紙の繊維は非常に細かいため、空気中の湿度が高くなると微量の水分もすぐに吸収してしまいます。本を開いたまま放置していたり、本棚の中の風通しが悪い場合、ページの片側だけ湿気を多く含んで反り返ることがありますよね。
特に雨の日や梅雨の時期は湿度が高く、空気中の水分が多いため、本が湿気で曲がりやすくなってしまいます。
湿気が多い部屋で本が曲がる環境例
湿気がこもりやすい押し入れやクローゼットの中、本棚が窓際に置いてある場合などは、本が湿気を含みやすい環境です。特にマンションの北側の部屋は湿気がこもりやすいので注意が必要ですよ。
加湿器をつけっぱなしにしている部屋や、結露しやすい冬場の窓際も湿気が多く、本が反り返る原因になります。
梅雨時期や結露による湿気トラブル
梅雨時期は空気中の湿度が80%以上になることも多く、本が湿気で膨らんで曲がりやすくなります。また、冬の寒い時期は窓際で結露が発生し、その水分が部屋の湿度を上げてしまいますよね。
このような湿気トラブルが続くと、本が湿気を含んで波打ったり曲がったりする原因になります。
本が湿気で曲がった時の直し方
湿気で曲がった本を見つけたら、早めに対処することが大切です。放置すると曲がった状態でクセがつき、直すのが難しくなってしまうからです。ここでは、家庭で簡単にできる本の曲がりを直す方法を紹介しますね。
アイロンを使った簡単な戻し方
アイロンを使って本の曲がりを戻す方法は、紙が温められることで水分が飛び、紙の繊維が伸びる性質を利用します。ただし直接アイロンを当てると紙が焦げてしまうので注意してくださいね。
2. 本の上に薄い布(ハンカチやタオルなど)をかける
3. アイロンを低温に設定し、スチームを切って使用する
4. 本全体に軽く押さえるようにアイロンをかける
5. アイロン後、本の上に重しを置いて冷めるまで放置する
この方法で、本の曲がりがかなり戻ります。完全に元通りにならない場合もありますが、見た目がきれいになり扱いやすくなりますよ。
重しを使って反りを直す方法
本が湿気で曲がった場合は、湿度を調整しながら重しを使う方法もおすすめです。
2. 本を平らな場所に置き、曲がった方向と逆方向に軽く整える
3. 本の上に板や厚めの雑誌などを置き、その上に重しを乗せる
4. 2~3日程度置いて様子を見る
湿度の低い日に行うことで紙が乾燥しながら伸び、曲がりが自然に戻りやすくなりますよ。
湿気取りを活用して元に戻す手順
クローゼット用の除湿剤やシリカゲルを活用して湿気を取りながら本の曲がりを直す方法もあります。
2. 密閉して2~3日置く
3. 本を取り出し、ページを整えて重しを置く
この方法は急ぎではない時におすすめで、本の湿気をゆっくり取りながら反りを戻せる方法です。
本の湿気による反り返りを防ぐ対策
本が湿気で曲がる前に、日頃の収納や保管方法を工夫することが大切ですよ。ここでは、反り返りを防ぐ具体的な対策を紹介します。
除湿剤やシリカゲルを使った保管方法
本棚や収納ケースの中に除湿剤やシリカゲルを入れるだけで、湿気を吸収してくれるので本が湿気で曲がるのを防げます。梅雨時期や雨の日が続くときは、定期的に除湿剤を交換することも忘れずに行ってくださいね。
本棚の位置・収納環境を見直す
本棚を窓際や湿気が多い場所に置いていると、本が湿気を含んでしまいます。本棚は風通しの良い壁側や湿度の低い部屋に置くのがおすすめです。押し入れやクローゼットに収納する場合は、すのこを敷くなどして空気が通るように工夫すると良いですよ。
長期保管時の湿気対策グッズ
長期間本を保管する場合は、防湿庫や密閉できる収納ケースを使う方法も効果的です。シリカゲルや除湿剤を一緒に入れることで湿気を防ぎ、本の反り返りを予防できます。
湿気で曲がった本のケア時の注意点
本を直すときには、紙が破れたりインクがにじんだりしないように注意が必要ですよ。
ドライヤー・アイロンを使う際のポイント
ドライヤーを使う場合は、弱風で少しずつ乾かすようにすることが大切です。アイロンを使用する際は、スチーム機能をオフにして低温でゆっくりかけてくださいね。高温で一気に加熱すると紙が縮んだり焦げたりする恐れがあります。
本の劣化を防ぐ温度・湿度管理
本は温度が高すぎても湿度が高すぎても劣化の原因になります。室内の湿度は40~60%、温度は20℃前後を保つことが理想的ですよ。除湿機や加湿器を併用しながら調整することで、本の曲がりや劣化を防ぐことができます。
本の湿気・曲がり対策におすすめの便利グッズ
湿気で曲がるのを防ぐために役立つ便利グッズを紹介しますね。
本の反り防止専用ブックプレス
ブックプレスは、本を平らに保つ専用の重しで、特に長期保管時に便利です。圧力が均一にかかるため、本が反り返るのを防ぎながら形をきれいに保つことができます。
クローゼット用除湿剤の活用方法
クローゼット用除湿剤は広範囲の湿気を取ってくれるので、本棚に設置するだけで湿気対策になりますよ。水が溜まったら交換するだけで手間がかからないのもポイントです。
湿度計で本棚環境を管理する
湿度計を本棚近くに置くことで、部屋の湿度管理がしやすくなります。湿度が60%を超えるときは除湿機を使うなど対策がしやすくなり、本が湿気で曲がるのを防ぐことができますよ。
まとめ
本が湿気で曲がる原因と対策をまとめると以下の通りです。
- 本が湿気で曲がるのは紙が水分を吸収して膨らむため
- 湿気が多い部屋や梅雨時期は特に注意が必要
- アイロンや重しを使って曲がりを直すことができる
- 除湿剤やシリカゲルを使って湿気を取り除くのが有効
- 本棚の位置や収納環境を見直すことが大切
- ドライヤーやアイロン使用時は低温で慎重に行う
- 湿度計で部屋の湿度を管理すると予防しやすい
- ブックプレスや除湿剤を活用して保管環境を整える
- 日頃から湿気対策をすることで本の劣化を防げる
お気に入りの本が湿気で曲がってしまうのは悲しいですよね。でも、正しい方法でケアをすれば、見た目をきれいに戻すことができますし、湿気対策を習慣にすることで防ぐことも可能です。日々のちょっとした工夫で、本がいつまでもきれいな状態で読める環境をつくってあげてくださいね。
大切な本が反り返ったときも慌てず、今回紹介した方法を試して、また快適に読書を楽しんでもらえたら嬉しいです。
▼湿気を防ぐ対策をすることが一番のカギです