靴屋さんに行くと、防水スプレーがよく販売されていますよね。
しかし、革靴に防水スプレーを使用することは避けた方が良い場合があります。
意外に思われるかもしれませんが、革靴には防水スプレーが適していないのです。
その理由として、革靴そのものに油分が含まれていて防水効果があることや防水スプレーを使うことでお手入れの効果が薄れてしまうことが考えられます。
本文で、革靴に防水スプレーが不要な理由と雨の日の革靴のお手入れ方法について詳しく紹介します。
革靴に防水スプレーは避けるべき理由
革靴に防水スプレーを使用するのは避けた方が良い理由は、2つあります。
- 防水スプレーを使用するとお手入れの効果が減少する
- 革靴自体に防水効果がある
その理由を詳しく説明します。
防水スプレーを使用するとお手入れの効果が減少する
革靴は、日常的な手入れとしてブラッシングやクリームの使用が推奨されています。
このお手入れで、革靴の美しさと寿命を保つことができます。
そのため、防水スプレーを使うのは一見便利に思えるかもしれませんが、実際には水の跡がつきやすくなりワックスで整えた革靴の表面が崩れてしまうことがあります。
さらに、防水スプレーには艶出しの成分が含まれていないため、革靴の本来の美しさが失われてしまうことがあります。
革靴の光沢や質感を保つためには、専用の艶出しクリームやワックスを使用することが必要です。
防水スプレーだけでは、革靴の見た目を維持するために十分なケアができません。
革靴自体に防水効果がある
革靴は定期的にワックスで手入れをすることで、自然な防水効果を持つようになります。
お手入れを怠ると雨が染みやすくなりますが、きちんと手入れをしていれば防水スプレーは不要です。
逆に、防水スプレーを適当に使用すると、染みができやすくなり逆効果です。
ただし、防水スプレーを一切使ってはいけないというわけではありません。
革靴は水に濡れると革靴の油分が失われて劣化が進んでしまいます。
そのため、防水スプレーで保護することでお手入れの手間を省くことができるというメリットもあります。
靴磨き直後の革靴には避けた方が良いですが、防水スプレーをうまく使えば靴を長持ちさせることができます。
革靴に防水スプレーを使用する際の注意点
防水スプレーには大きく分けてシリコン系とフッ素系があります。
革靴におすすめなのは、通気性を保ちつつ水や油をはじくフッ素系の防水スプレーです。
一方で、シリコン系のスプレーは革靴にシミができる可能性があるため使用は避けた方が良いでしょう。
スプレーのやり方は以下の2ステップです。
- 靴から約30センチ離して防水スプレーを噴射
- スプレー後は約15分間しっかりと乾かす
防水スプレーの使用頻度は、2~3回履いた後に再度噴射するのが目安です。
雨の日に革靴を履いて濡らしてしまっときのお手入れ方法
朝は晴れていても、夕方になると突然の大雨が降ることがあります。
そんな中、もし革靴が濡れてしまった場合、そのまま放置するのは絶対に避けてください。
放置すると革靴のツヤが失われるだけでなく、型崩れやひび割れの原因にもなってしまいます。
濡れた革靴を放置すると、水分が革に染み込み素材が劣化する原因となります。
これにより、革の柔軟性が失われて乾燥して硬くなり、ひび割れが発生しやすくなります。
さらに、湿った状態が長時間続くと、カビが生えるリスクも高まります。
このようなトラブルを避けるためには、早急な対処が必要です。
雨などで革靴が濡れてしまったら。まず革靴が濡れた場合は、すぐに柔らかい布やタオルを使って水分を拭き取りましょう。
このとき、強くこすらずに優しく押さえるようにして水滴を取ることが重要です。
次に、風通しの良い場所で自然乾燥させます。
乾かす際には、直射日光の当たらない場所を選んでください。
直射日光に当てると、革が急激に乾燥してしまい、ひび割れや変色の原因になります。
また、乾燥の過程で新聞紙やシューキーパーを使って靴の中に入れ、型崩れを防ぐこともおすすめです。
新聞紙は水分を吸収し、シューキーパーは靴の形状を維持するのに役立ちます。
これにより、革靴が元の美しい形を保ちながら乾燥することができます。
さらに、乾燥後には革靴専用のクリームやオイルで保湿し、ツヤを取り戻すためのケアを行いましょう。
これにより、革の柔軟性を保ち、長持ちさせることができます。
雨の日には、濡れた革靴の水分をすぐに拭き取り、しっかりと乾かすことが大切です。
この基本的な手入れを怠らずに行うことで、革靴の美しさと寿命を保つことができます。
革靴を雨から守る方法まとめ
この記事では、革靴に防水スプレーを使っていいのかどうか、そして雨の日の革靴のお手入れ方法について詳しく紹介しました。
革靴を普段からワックスで手入れをしていれば、防水スプレーは基本的に不要です。
これは、革靴には防水効果があるからです。
ただ、革靴は雨に濡れると油分が失われることもありますので、適切な方法で防水スプレーを使うことは問題ありません。
もし防水スプレーを使うときは、フッ素加工の防水スプレーを選ぶようにしてください。
革靴は濡れることで劣化が進んでしまいますので、雨などで濡れてしまったら優しく拭き取り風通しの良い場所でしっかりと乾かすことも心心がける必要があります。
革靴を長持ちさせるためには、日常的な手入れと丁寧な扱いが欠かせません。
定期的にお手入れをして、大切な革靴を美しく保ちましょう。